【ジャンル】
推理小説
【この本を勧めたい人】
・勧善懲悪ものが好きな人
・読みやすい小説を探している人
・今風の推理小説が読みたい人
池袋ウエストゲートパーク。略してIWGP。
1998年に発行されたシリーズ物の小説。僕は池袋に通っていた時期があったので、それがきっかけで読んだ本。
僕はこの本のテーマは、池袋のストリートで生きるマコトの成長の物語だと思っている。1巻では10代後半だったマコトが、巻を重ねる毎に物事の考え方が少しずつ変化しているのに気が付く。
マコトと近い年齢だった僕は、自分の将来への漠然とした不安を抱きながらこの本を読んでいたことを思い出した。池袋で生きるガキたちは、就職難など色々な問題を抱えながら生きている。自分ひとりでは生きていけず、グループを組み、それでも結局はいわゆる勝ち組にはなれず、ストリートでもがいている。
そんな生きづらい世の中で、マコトは自分の生き方を確立している。マコトの一本筋が通った生き方がカッコいいと思ったのだ。
この本は勧善懲悪のストーリーとなっている。水戸黄門のように登場人物が決まっており、悪いやつらとマコトたちの正義の味方が戦う物語である(そうでないケースもあるけど)。そのため、よくも悪くも話の流れ・展開はワンパターンになりがち。ただIWGPを手に取るときの安定感、はずれが無い感覚が気に入っている。
なかなか小説を最後まで読めない人やあっさりした本を読みたい人は、ぜひ手に取ってみて下さい。今なら物語のテーマになる時事ネタを懐かしいなぁと思えると思います。
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